全米で大ヒットしたライブ配信HQトリビアの 7つの秘訣
昨年、全米で大ヒットとなったHQTrivia(HQトリビア)。クイズに全問正解すると正解者全員で賞金を分配できる、視聴者参加型のクイズアプリで爆発的に流行しています。
1回のライブ配信で、最高200万人以上のプレーヤーが参加するという人気ぶり。今回は、瞬く間のうちに世界中に広がったHQトリビアの秘訣。何がプレーヤーを惹きつけるのか、短期間でユーザーを増やした要因は、そしてどのようにしてプレーヤーを定着させたのか。大ヒットした7つの秘訣をまとめました。
秘訣1:モバイルで参加できる
今までの視聴者参加型のクイズ番組は、テレビの前で参加することが大前提でした。HQトリビアは、この常識を覆し、モバイルがあればどこにいても参加できることが利用者を増やした最大のポイントです。
秘訣2:「見逃せない」意識を刺激する
HQトリビアは、毎日15時と21時の2回のライブ配信になります(米国東部標準時)。毎日同じ時間に配信されることにより、オーディエンスの「見逃せない」意識は強まりました。
また、SNSで繋がりの強い世代は、いくつものSNSを利用しフォローし、誰が最新の情報を知っているかの競い合い傾向があります。大人気アプリであればなおさら周囲との連帯感も強まり、トレンドに取り残されないように「見逃せない」感が刺激されオーディエンスが増えました。
秘訣3:回答までの時間が短い
出題から回答までに与えられた時間は、僅か10秒です。ネット上で検索して回答を探したり、誰かに相談している時間は一切ありません。クイズの問題を瞬発的に理解し、回答しなくてはいけません。短時間で行われるゲームは、心理上のスリルや興奮度が高く、プレーヤーのリピート率を高めます。
秘訣4:家族や友達と一緒に楽しめる
テレビが主流メディアであった時代は、日曜の夜に家族で集まって「サザエさん」を楽しむ家庭も多かったでしょう。これと同じくちょっとした家族の時間に楽しめるのがHQトリビアです。HQトリビアの利用率が高くなるのは日曜日や連休、そして大きなスポーツイベントがある時間帯です。これは、家族で一緒に過ごす時間に集中していることが分かります。
秘訣5:スコット・ロゴースキー氏によるホスト
スコット・ロゴースキー氏は、ニューヨークをベースに活躍してる33歳のコメディアンです。このロゴースキー氏をフォローしているプレーヤーも多く、フォロワーからは「クイズダディー」というニックネームで愛されています。彼をホストにしたこともHQトリビアヒットの大きな秘訣と言えるでしょう。
秘訣6:モチベーションに響く
HQトリビアには、ダーウィンの進化論(生存闘争)が組み込まれています。最後まで残るのは、クイズに強いプレーヤーのみです。また、各クイズの後にどれだけの正解者が残ったかが分かるようになっています。
プレーヤーは、正解して次のラウンドに進む際に、自分が数千人の正解者のうちの一人であることを自覚します。これが、モチベーションに強く響くのです。
秘訣7:リピーターが多い
最初の一問目に正解した、最後の一問だけ逃した等は関係なく、一度でも正解したプレーヤーはアプリに戻ってくる傾向にあります。それは、HQトリビアがインセンティブをうまく使用しているからです。
まとめ
「テレビの未来」と言われたHQトリビアは、ゲストホストでセレブを起用したり、祝祭日に大きな賞を用意したりとアプリ環境を新鮮に保ちプレーヤーを飽きさせない工夫と新しいアイデアが施されています。リリース時には大きく宣伝していませんでしたが、視聴者参加型という強みをうまく使い、短期間でワーナーブラザーズという大きなスポンサーをつけることにも成功しました。オーディエンスの好きなところ、嫌いなところに耳を傾け最適化し短期間でヒットしたよい成功事例のアプリと言えるでしょう。