アプリ内広告vsモバイルブラウザ広告
マーケターは、アプリ内広告とモバイル上のブラウザ広告はどちらが良質なエンゲージメントに繋がるかを日々探求しています。
スマホを利用する2/3以上の人が30分以内に一度はスマホを利用し、その内の22%は5分に一度スマホに触れていると回答しています。約89%のスマホユーザーのアクティビティはアプリ内で、11%がモバイルブラウザ上でのアクティビティになります。
ただし、エンゲージメントは滞在時間とはイコールではありません。この為、アプリ内広告かブラウザ広告かがマーケティングテーマになってくるのです。
ここまでで分かっていることは:
今年の夏、IABはモバイルエンゲージメントについてさらに深く調査を実施しました。彼らの調査では、世界のユーザーの47%がモバイルアプリ内で広告を見た後に、何かしらのアクティビティがあったことが分かりました。そして、モバイル上のブラウザ広告では45%のアクティビティが確認されました。
この調査では、ユーザーの86%が最初のインプレッションでアプリ内広告に印象が残ったと回答し、ブラウザ広告では90%のユーザーが印象に残ったと回答しています。
10人中1人の割合でブラウザ広告をクリックし、その中の8%がそのブランドのHPを訪れたという調査結果があります。そして、アプリ内広告では13%が広告をクリックし、その中の9%がブランドのHPを訪れています。
ここまでの数字を見ると、アプリ内広告とブラウザ広告はどちらが効果があるかを判断することは難しいことが分かります。ここでポイントとなるのは、アプリ内及びブラウザ上の広告配信場所はRTBが強く影響してくるという事です。
広告主側は、すべてのトラフィックの詳細を必要とします。それには、各チャンネルを調べ、アプリ内広告とブラウザ広告が混在する中、どこに広告を置くことにより一番効果的な相互作用を図れるかを分析します。
より深く分析する方法は、市場を見ることです。まず、ターゲットとする市場でアプリ内広告対ブラウザ広告、どこで広告が日々滞っているのか調べます。
各マーケットを個別に見てみるといいでしょう。まずは、アプリジャンル別に計測してみましょう。例えば、日本市場ではオンラインショッピングはモバイルウェブを選択し利用する傾向が高く、ニュース関連は、アプリを利用する傾向が強く見られます。
各異なる傾向は、アメリカでは年齢による影響が強いと見られています。半数以上のミレニアル世代はアプリを利用しており、60%以上のベイビーブーマー世代はモバイルウェブを利用する傾向にあります。
さらに、IABの調査によると、世界中では機能性と有用性の高さからモバイルウェブの利用が一般的に好まれています。例えば、検索エンジン、オンラインショッピング、様々な予約等になります。その反面、アプリはSNSやエンタメの利用にとても好まれています。
モバイルウェブ版かアプリかの利用率比較:
最終的に…
どちらが有用的で効果的なのでしょうか?これは、決定的な判断を決めかねます。
ただし、いずれのチャンネルもテストを繰り返し分析をすれば高い成果を見込めることは分かりました。
IABの調査分析専門家によると:
「この調査の結果、世界中に多くのモバイル利用者が拡大する現象は、マーケターにとって大きなチャンスをもたらすという事実を明確にしました。」と、IABのモバイルビデオ担当者シニアVP兼ジェネラル・マネージャーであるアナ・バーガー氏述べています。さらに、「デジタル広告は、モバイルブラウザ上やアプリを通して確実にユーザーに影響を与え、消費者の行動を促しています。」とも話しています。
アプリ内とブラウザ上のデジタル広告はどちらが効果が高いという結論はなく、ジャンルや媒体に合わせて分析し追及する必要があります。また、アプリ内広告かブラウザ広告かと調査すると同時に最適化も戦略の一つして考えていくことが最高の結果を導くことでしょう。